うめ犬マーケットレポート【日本株】|AI・半導体と銀行が同時上昇!次の資金流入先と注目株3選【2026年9月第4週】

市場ニュース

今週も「うめ犬マーケットレポート【日本株】」をご覧いただきありがとうございます。

今週は祝日の関係で、24日・25日の実質2営業日。

それでも相場には、今後を考えるうえでかなり重要な変化が出ました。

今週を一言で表すなら、

「AIか銀行か、ではなく“AIも銀行も買われる”相場へ」

です。

9月25日の日経平均株価は前日比850円21銭高の66,364円20銭。

これで5営業日続伸となりました。

TOPIXも1.31%高の4,128.59。

しかも東証33業種のうち31業種が上昇しています。

つまり、一部のAI株だけで指数を持ち上げた相場ではありません。

AI・半導体に加えて、銀行、証券、その他金融などにも資金が入りました。

前回まで、

「AIと銀行のどちらに資金が向かうのか」

という視点で見てきました。

しかし今週の値動きを見る限り、少し考え方を変える必要があります。

企業業績が強いAI株と、金利上昇の恩恵を受ける金融株が同時に買われる相場

が始まっている可能性があります。

今回は、この変化を中心に見ていきます。


先週の予想を答え合わせ

前回のレポートでは、日米の金融政策イベントを通過した後、市場が再びAI・半導体を選んだことを取り上げました。

そして来週の注目株として、

  • キオクシアホールディングス
  • 古河電気工業
  • ハーモニック・ドライブ・システムズ

を挙げました。

今週の市場を見ると、AI・半導体への資金流入は継続。

25日は、

  • キオクシア
  • アドバンテスト
  • 東京エレクトロン
  • イビデン
  • ディスコ
  • フジクラ

などが上昇しました。

したがって、前回の

「日米金融政策通過後もAIへの資金流入が続くかを見る」

というポイントについては、現時点では「継続」と判断します。

一方で、新しい変化もあります。

前回は銀行について「長期テーマは強いが短期は材料出尽くし」と評価しました。

ところが25日は銀行業が東証33業種の上昇率トップ。

三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGだけでなく、地方銀行にも強い動きが広がりました。

つまり、

AIへ資金が戻ったから銀行が終わったわけではない。

ここは今週の大きな修正点です。


今週の注目テーマ① AI・半導体相場はまだ終わっていない

まず確認しておきたいのがAI・半導体です。

9月25日は東京エレクトロン、アドバンテスト、イビデンなどが日経平均を大きく押し上げました。

キオクシア、ディスコなどにも買いが入りました。

ここ数週間、

「金利が上がればAI株は終わるのでは?」

という懸念が繰り返し出ています。

しかし実際には、金利が高い環境でもAI関連株への資金流入は続いています。

理由はシンプルです。

AI向け設備投資の成長期待がまだ崩れていないから。

データセンターを作るためには、

  • GPU
  • メモリー
  • 半導体製造装置
  • 検査装置
  • 光通信
  • 電力設備
  • 冷却設備

など巨大なサプライチェーンが必要です。

AI相場をNVIDIAやアドバンテストだけで考えるのではなく、

AIデータセンター全体で誰の利益が増えるのか

を見る段階に入っています。


今週の注目テーマ② メモリーが再びAI相場の中心へ

その中で引き続き注目したいのがメモリーです。

AIでは計算能力だけでなく、膨大なデータを高速で保存・読み出しする能力が必要になります。

生成AIからAIエージェント、動画生成、フィジカルAIへ用途が拡大すれば、扱うデータ量はさらに増えます。

そこで重要になるのが、

  • HBM
  • DRAM
  • NAND
  • エンタープライズSSD

です。

日本株ではキオクシアがこのテーマの中心。

ただし注意したいのは、メモリーが典型的な市況産業であることです。

需要が伸びても各社が一斉に増産すれば、供給過剰によって価格が下落します。

そのため今後は、

AI需要の伸び率 > メモリー供給能力の伸び率

が維持されるかを確認する必要があります。

ここが崩れない限り、メモリーはAI相場の重要テーマとして残ると考えています。


今週の注目テーマ③ 銀行株が復活した理由

25日に最も強かった業種は銀行でした。

これはかなり重要です。

前回、日銀の利上げ直後には銀行株が下落しました。

そのため「材料出尽くし」の可能性を指摘しました。

しかし今週は再び銀行株へ資金が戻りました。

背景にあるのは、やはり日本の金利上昇です。

金利がある世界では、銀行の貸出金利も上昇しやすくなります。

預金金利との差が広がれば、銀行の利ざや改善につながります。

さらに銀行にはもう一つの魅力があります。

配当です。

25日は中間配当の権利取りを意識した買いも入りました。

AI株のような高成長だけではなく、

利益成長+配当

を狙う資金が金融へ向かっている可能性があります。

特に今回はメガバンクだけでなく地方銀行も上昇。

これは「一部の大型金融株だけの相場」ではなく、金利正常化そのものを買う動きが広がっている可能性を示しています。


今週の注目テーマ④ AIと銀行が同時に上がる意味

今週、一番重要だと考えているのがここです。

これまでは、

金利上昇 → AI売り → 銀行買い

という単純な構図を想定しやすい相場でした。

しかし25日は、

AI・半導体も銀行も上昇。

しかもTOPIXも日経平均とほぼ同じ上昇率でした。

これは相場の物色範囲が広がっている可能性があります。

AI株の利益成長が十分に大きければ、高金利でも買われる。

銀行は金利上昇そのものが業績改善につながる。

つまり、

「高金利だからグロースかバリューのどちらかしか買えない」

という相場ではなくなってきました。

これは日本株全体にとって悪くない変化だと思います。


今週の注目テーマ⑤ 光通信はAIインフラの本命候補を維持

25日はフジクラも上昇しました。

このレポートでは何度も光通信を取り上げています。

理由は、AIデータセンターが巨大化するほど、

「計算する能力」だけではなく「データを運ぶ能力」

が重要になるからです。

GPUを大量に並べても、GPU間の通信が遅ければ性能を十分に引き出せません。

そこで必要になるのが高速光通信です。

関連企業として、

  • フジクラ
  • 古河電気工業
  • 住友電気工業

などを引き続き追跡します。

ただし株価はすでにAI需要をかなり織り込んでいます。

今後はテーマではなく、

  • 受注
  • 利益率
  • 生産能力
  • データセンター関連売上

が株価上昇に追いついているかを見る必要があります。


今週の重要IR

今週から、株価インパクトが大きいと考えられるIRを毎週ピックアップします。

① 加賀電子(8154)― 上方修正+増配

加賀電子は2027年3月期の連結経常利益予想を300億円から320億円へ上方修正。

さらに年間配当予想も140円から160円へ引き上げました。

最終利益予想についても220億円から290億円へ大きく修正されています。

分類:短期好材料+中期業績テーマ


② データセクション(3905)― 大型受注が正式発効

9月18日に公表していた大型受注について、契約条件に基づく初回入金が確認され、受注の効力が発生しました。

公表されたデポジットは1億3,140万ドル。

大型案件だけに、今後は売上・利益へどの程度反映されるかが重要です。

分類:短期好材料+AIインフラテーマ


③ 日本取引所グループ(8697)― 最高益予想をさらに上方修正

日本取引所グループは2027年3月期の最終利益予想を985億円から1,050億円へ上方修正。

年間配当も従来予想から増額し82円としました。

株式市場の活況そのものが業績へ反映される企業なので、売買代金が高水準を維持できるかにも注目です。

分類:短期好材料+市場活況テーマ


④ 岡本硝子(7746)― ガラス偏光子の設備投資を増額

岡本硝子は25日、ガラス偏光子の生産能力増強に関する設備投資計画の変更を発表しました。

小型株の場合、量産能力の増強が実際の売上拡大へつながれば業績インパクトが大きくなる可能性があります。

今後は増産後の稼働率と受注を確認したいところです。

分類:中長期テーマ


⑤ みずほFG(8411)― 自己株式を消却

みずほFGは発行済み株式数の約1%にあたる2,435万2,700株の自己株式消却を発表しました。

消却予定日は10月23日。

金利上昇による収益環境の変化に加えて、株主還元も金融株を見る重要なポイントになります。

分類:短期好材料+株主還元


来週の投資戦略

来週は9月末・四半期末をまたぐ重要な一週間です。

国内では、

  • 日銀金融政策決定会合の議事要旨
  • 日銀短観
  • 日銀会合の「主な意見」
  • 東京都区部CPI
  • 雇用関連統計

などが予定されています。

海外でも、米国の個人所得・個人消費、ISM製造業指数、雇用統計など重要指標が続きます。

したがって来週は再び、

「企業業績」と「金利」の綱引き

になります。

短期戦略

日経平均は5営業日続伸しています。

25日だけでも850円上昇しました。

そのため短期では、強いからといって高値を一気に追いかけるより、利益確定による調整を待ちたいところです。

特に注目するのは、

好業績・好材料があるのに指数調整へ巻き込まれる銘柄。

そうした下落は押し目候補になります。

中長期戦略

中長期のテーマは次のように整理します。

  1. AI・メモリー
  2. AIインフラ・光通信
  3. 金融
  4. フィジカルAI
  5. 電力・送配電
  6. 防衛・宇宙

特にAIについては、

半導体 → メモリー → 光通信 → 電力・冷却 → フィジカルAI

という形で、投資対象を広げて考えます。


来週の注目株3選

① キオクシアホールディングス(285A)

注目度:★★★★★

今週もキオクシアを継続します。

理由は、AI投資の中でメモリーの重要性がさらに高まっているからです。

AIが扱うデータ量が増えるほど、NAND・SSD需要には追い風になります。

さらに25日も半導体関連への資金流入が続き、キオクシアは上昇しました。

ただし、キオクシアは値動きが非常に大きい銘柄です。

今後見るべきなのは株価そのものより、

  • NAND価格
  • エンタープライズSSD需要
  • 競合各社の設備投資
  • 在庫
  • 利益率

です。

ここが悪化しない限り、AI・メモリーの中心銘柄として追跡します。

短期:★★★★☆
中長期:★★★★★


② フジクラ(5803)

注目度:★★★★☆

2番手はフジクラです。

25日も買われ、AIインフラ・光通信テーマの強さを改めて確認しました。

AIデータセンターではGPUの数が増えるほど、GPU同士を接続するネットワーク性能が重要になります。

そのため光通信需要はAI投資の中でも比較的長期間続く可能性があります。

一方でフジクラはすでに大幅上昇してきた銘柄。

最大のリスクは、

「会社は成長しているのに、市場期待ほどではない」

という状態になることです。

したがって高値追いより、決算・受注を確認しながら押し目を狙う銘柄として見ます。

短期:★★★★☆
中長期:★★★★★


③ 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)

注目度:★★★★☆

3番手は三菱UFJです。

前回は金融株の短期評価を下げました。

しかし25日は銀行業が東証33業種で上昇率トップとなり、三菱UFJも上昇しました。

日銀の利上げで短期的な材料出尽くしが起きても、

日本が「金利のない国」から「金利のある国」へ変わる

という中長期シナリオそのものは変わっていません。

さらに配当・株主還元というAI株にはない強みもあります。

AI株だけへ集中したくない場合の資金循環先としても継続監視します。

短期:★★★★☆
中長期:★★★★☆


今週のテンバガー候補

データセクション(3905)

テンバガー監視度:★★★★☆

今週は久しぶりにテンバガー候補を入れ替えます。

監視対象はデータセクションです。

理由は、大型受注が「期待」から一段進み、初回入金によって契約の効力が発生したこと。

AI関連小型株でテンバガーを狙う場合、重要なのは、

「AI関連です」というだけの企業ではなく、大型案件が実際の売上へ変わる企業

を探すことです。

今回公表されたデポジットは1億3,140万ドル。

小型企業にとっては無視できない規模です。

ただし、ここで★★★★★にはしません。

大型受注があることと、大きな利益が出ることは別だからです。

今後見るポイント

  • 契約金額全体
  • 売上計上時期
  • 粗利益率
  • 設備投資負担
  • 追加受注
  • キャッシュフロー
  • 希薄化を伴う資金調達の有無

特に重要なのは、

売上の急拡大が利益とキャッシュフローへつながるか

です。

ここが確認できれば、テンバガー候補としての評価を一段引き上げます。


来週の期待度ランキング

順位テーマ期待度注目ポイント
1AI・メモリー★★★★★高金利でも半導体への資金流入が継続
2AIインフラ・光通信★★★★★データセンター高速化需要を追跡
3銀行・金融★★★★☆金利上昇+配当・株主還元
4電力・冷却★★★★☆AIデータセンター拡大の次のボトルネック
5フィジカルAI★★★★☆ロボット量産・実装案件を待つ段階
6防衛・宇宙★★★★☆中長期テーマとして継続監視
7資源・エネルギー★★★☆☆原油価格と地政学情勢への依存度が高い

編集後記

今週の相場で一番面白かったのは、AIでも銀行でもありません。

「AIと銀行が同時に上がったこと」

です。

これまでのレポートでは、金利上昇によって、

グロースからバリューへ資金が移動する

可能性をかなり意識してきました。

しかし今週は違いました。

AI企業の利益成長期待が十分に高ければ、高金利でも買われる。

銀行は金利上昇によって利益成長が期待できる。

つまり市場が、

「グロースかバリューか」ではなく「利益が伸びる企業を買う」

方向へ変わっている可能性があります。

これは個別株投資家にとって非常に重要です。

指数やテーマだけを見るより、企業ごとの業績・受注・IRを見る価値がさらに高くなるからです。

そこで今回から「今週の重要IR」を追加しました。

今後も半導体・AIだけに限定せず、

  • 大型受注
  • 上方修正
  • 増配
  • 自社株買い
  • TOB・M&A
  • 大型設備投資
  • 新技術

など、株価への影響が大きい材料を拾っていきます。


今週の結論

今週の結論は、

「AI相場継続。そして金融も復活。日本株の物色範囲が再び広がり始めた」

です。

日経平均だけでなくTOPIXも同程度上昇し、25日は33業種中31業種が上昇しました。

これは一部の値がさ半導体株だけに依存した上昇よりも広がりがあります。

ただし日経平均は5営業日続伸。

短期的な過熱感には注意が必要です。

来週は、

  • AI・メモリー
  • 光通信
  • 銀行
  • 電力・冷却

への資金流入が続くかを確認します。

そして次回は、今回の注目株である、

  • キオクシア
  • フジクラ
  • 三菱UFJ

を答え合わせ。

さらに今回から追加した「重要IR」についても、その後株価がどう反応したのかを追跡します。


※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身で行ってください。

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